iPhoneをはじめ、スマートフォンの価格は年々高くなっていますね。
しかし中には1万円以内で買えてしまう、超お手頃スマートフォンもあったりします。
今回は7,980円で買った、「arrows We 」をレビューします。
誰でも使える「普通」を極めた感じ。
随所に使いやすい工夫もある。
ちなみに2022年に売れたAndroidスマホのNo.1。
目次
未使用「arrows We」を7,980円で購入
今回購入したものはau版の「arrows We 」(FCG01)。
メーカーはFCNT。
富士通から独立した会社ですね。
未使用品です。
回線契約なしの本体のみをスマホショップ「じゃんぱら」で購入。
なんと価格は7,980円(税込)!
発売は2021年12月3日と約1年2ヶ月前ですが、それでも未使用品が1万円以内で買えてしまうとは結構驚きです。
発売当時の価格は26,180円(税込)なので、今では約70%オフの価格で購入することができるようになりましたね。
本体のみでの販路は他にも「楽天市場」などの総合ECサイト、「イオシス」等もあります。
が、おそらく「じゃんぱら」が最安と思われますね(2023年2月20日現在)。
ちなみに2022年に売れたAndroidスマートフォンのNo.1が「arrows We」となっています。
実際の順位では今回自分が購入したau版は5位ですね。
1位はドコモ版です。
でもまあ同じ「arrows We」であることには変わりません。
参考:2022年に売れたAndroidスマートフォンTOP10、FCNT「arrows We」が年間制する、Google「Pixel 6a」はTOP5入り
内容物:本体のみ
さて「arrows We 」を開けてレビューしていきますね。
といっても「じゃんぱら」で扱っている未使用品は動作確認等のための通電作業により既に開封済み。
開封済みですが、物は新品そのものです。
内容物は次の通りですね。
・「arrows We」本体
・クイックスタートガイド
内容物は非常にシンプルで、本体と説明書のみですね。
保護フィルムや保護ケースもありませんので、必要な場合は別途購入する必要があります。
ケーブルやACアダプタなど充電関連の付属品もありません。
まあ昨今はiPhoneを中心に、充電器は付属されなくなってしまいましたからね。
こちらも必要なら別途購入することになります。
本体デザイン:シンプル
「arrows We 」本体のデザインを見ていきましょう。
背面はこんな感じ。
シンプルですね。
中央上部には指紋認証センサーもあります。
自分が購入したカラーは「ローズゴールド」で、その影響からか安っぽいくはありませんね。
au版は他にもホワイト・ブラックの計3色があります。
側面はこんな感じ。
下側は左からスピーカー・USB端子(Type-C)・マイク。
右側面は左(上側)から電源ボタン・音量ボタン。
上側は左からイヤホン端子・マイク。
左側面にはSIMスロットがあります。
こちらもシンプル。
角は丸まっていますので持ちやすいですね。
ボタン類も少なくて「普通」と言った感じですが、少し特殊なものが右側面ボタンの位置関係。
多くのAndroidスマートフォンとは電源ボタンと音量ボタンの位置が逆ですね。
「arrows We」のように上側から電源ボタン・音量ボタンとなるものは「Pixel」シリーズぐらいしかありませんから。
ちなみにご覧のようにカメラレンズの出っ張りはほぼありません。
また指紋認証の精度は良好ですね。
失敗することはありません。
ただ画面未点灯時のロック解除は、アニメーションの関係からか若干遅れてロック解除されますね。
画面(前面)はこんな感じ。
フロントカメラレンズは水滴型ノッチとなっています。
SIMスロットを開けるとこのようになっています。
nanoSIMカードとmicroSDカードを入れることができますね。
比較的コンパクト:iPhone 7と比較
「arrows We 」のサイズ感をわかりやすくするため「iPhone 7」(右)と比べてみました。
「arrows We」は「iPhone 7」より少し大きい程度ですね。
昨今のスマートフォンは全体的に巨大化していますが、「arrows We 」は比較的コンパクトです。
公称サイズは次の通り。
約147㎜ × 約71㎜ × 約9.4㎜
画面サイズ:5.7インチ
重さは実測で173g。
比較的軽めです。
使いやすい工夫もある「普通」の極致
「arrows We 」の外観デザインは「普通」と言った感じでした。
はじめにまとめると、性能面も「普通」と言った感じです。
しかし随所に使いやすい工夫がありますね。
名に「We」(=私たち(英語))と付いているように、使う人全員に対して使いやすくなっています。
FCNTのその思いがヒシヒシと感じますね。
標準「Android」でも使いやすい工夫
まずはOSやUIなど、画面内の見た目を紹介しますね。
「arrows We 」の初期搭載OSは「Android 11」。
しかし2022年5月には「Android 12」が配信されています。
なのでアップデートしました。
以降の紹介は「Android 12」となっています。
Androidスマートフォンは独自にカスタマイズされていることがありますが、「arrows We 」の場合は「標準的なAndroid」。
ノーカスタマイズ(AOSP)です。
「arrows We」のスクリーンショットをいくつか貼りますね。
■通知領域/クイック設定
標準な「Android 12」ですが、使いやすくするためにカスタマイズされているところもあったりします。
その一つが「Wi-Fiオンオフ」。
「Android 12」以降では「Wi-Fiとモバイルネットワークの統合」により、クイック設定からの「Wi-Fiオンオフ」が「Android 11」以前に比べてワンテンポ増えてしまっているんですよね。
これが結構不評。
何せ今までワンタップで「Wi-Fiオンオフ」ができていたのに、それができなくなってしまいましたから。
自分も使いにくいと思っています。
そのような意見が多いのでしょう。
各メーカーはカスタマイズして、今までのように「ワンタップWi-Fiオンオフ」をできるようにしている場合もあったりします。
その例に漏れず、「arrows We 」もクイック設定からワンタップで「Wi-Fiオンオフ」できるようになっています。
標準Androidよりも使いやすくなっていますね。
追記:「Android 13」にアップデートしました。変化の詳細はこちら。
他にも使いやすくする便利機能が搭載されています。
特に自分が便利かなと思った機能がこれら。
・スライドイン機能
・FASTフィンガーランチャー
・FAST Appドライブ
もちろんこれら以外にも使いやすい機能が搭載されていますね。
「FASTメモ」はロック時に右下側面を左へスワイプすると使える機能。
「写真」(=カメラ)、「音声」(=ボイスレコーダー)、「テキスト」(=メモ帳)がロック時でも簡単に使えます。
保存したデータは「FASTメモ」アプリから見られますね。
「スライドイン機能」はホーム画面や各アプリ使用時に右上側面のバーを左へスワイプすると使える機能。
毎回ホーム画面に戻らなくても、他のアプリをすぐに起動できます。
「+」もあるので自分の好きなアプリも設定できますね。
「FASTフィンガーランチャー」はロック解除時に指紋認証した際に、登録したアプリをクイック起動できる機能。
最大4つまでアプリを登録できます。
指紋認証センサーから指を放すと通常の画面に戻りますね。
ただ初期設定していない場合は、「FASTフィンガーランチャー」はオンになっていません。
設定する場合は「設定」→「arrowsオススメ機能」→「FASTフィンガーランチャー」を選択するとできますね。
「FAST Appドライブ」は登録したアプリを高速起動する機能。
「arrows We」は次で紹介しますが、処理性能が最低限度と低いものになっています。
低い処理性能ではアプリの起動に時間がかかることもあるため、「FAST Appドライブ」は良いアシストになりますね。
「設定」→「arrowsオススメ機能」→「FASTドライブ」から設定できます。
ただし本体の状態が悪い(バッテリー残量が少ないなど)の場合は機能しないようです。
と、このように標準Androidながら、便利な機能が組み込まれています。
ちなみにプリインストールアプリ一覧はこんな感じ。
かなり少なく感じます。
何より「au」から販売されているのに、「auのアプリ」が1つもありません。
キャリア製スマホでこれは珍しいことでは?
ただ何故プリインストールされているのか不明なものもあります。
・・・「ケンタッキー」ですね。
しかもアンインストールできず、中身もありません。
タップするとGooglePlayに遷移し、インストール画面になります。
・・・これだけは謎です。
追記:Android 13にアップデート
(2023/7/5 追記)
au版「arrows We」にもAndroid 13が配信されましたのでアップデートしました。
以下の記事では変化等の詳細を紹介しています。
最低限網羅で電池も長く持つ
「arrows We 」の処理性能は次の通り。
・メモリ:4GB
・ストレージ:64GB(microSD対応)
これは発売当時の2021年12月時点でも最低限度の性能です。
いわゆる「ローエンドスマートフォン」ですね。
しかし基本的な動作は全然問題なし。
「普通」に使えます。
試しにChromeを使ってみたところ、ネット閲覧はサクサク動作。
ページの読み込みも速めです。
Twitterアプリも特に問題ありません。
ただ激しくスクロールさせたりすると若干のカクツキがあります。
ポケモンGOもしてみましたが、こちらも特に問題はなし。
ただたまにカクツキは感じますね。
まあ先述の通り最低限度性能のスマホなので、この辺りは許容するしかありません。
比較的重めのポケモンGOなどのゲームは、ある程度の性能が必要ですからね。
※全てにおいて「FAST Appドライブ」は使っていません。
また音は下側のスピーカーからしか出力されない「モノラル」仕様。
ゲームをする・動画を視るなどのエンタメ目的では少々物足りないですね。
万人に向けて使いやすく工夫されていますが、その分処理性能は犠牲になっています。
まあ価格をできるだけ抑える工夫もしていますので仕方ありませんね。
性能を可視化するAnTuTuベンチマークテストをしてみると、約29万点でした。
過去に自分が測定したスマホの中では、同時期に発売された「Galaxy A22 5G 」とほぼ同じでしたね。
こちらもローエンドです。
ただ何故か結果で、メーカーが「Sharp」となっています。
・・・謎です。
謎だったことはもう一つあり、実はこの測定は2回目。
1回目は測定中に途中でアプリが落ちてしまいました。
AnTuTuベンチマークは処理がかなり重いアプリですからね。
「arrows We」の最低限処理性能ではメモリ不足に陥りやすいのかもしれません。
その他仕様面を見てみると、おサイフケータイ(FeliCa)や防水防塵に対応。
衝撃耐性もあり、日常生活最低限の機能は網羅しています。
ただしワンセグ・フルセグは非対応なのでテレビを見ることはできませんね。
また「arrows We 」のバッテリー容量は約4,000mAh。
2021年12月当時の標準的な容量でしょうか。
しかし電池持ちはかなりいいですね。
例えばYouTubeの動画を1時間再生してみたところ減少量は約4%。
単純計算して、動画は約25時間充電なしに見ることができますね。
ライトな使い方で丸1日使ってみたところ、約14%。
※使用内容:ネット閲覧約2時間。
かなり長く電池が持ちます。
人によっては1週間近く、充電なしで使えるかもしれませんね。
ハンドソープ丸洗い&除菌可能
「arrows We 」には多くのスマホにはないオリジナルな特徴もあります。
泡ハンドソープでの丸洗いやアルコール除菌ができますね。
出典元:arrows We(丸洗いや除菌イメージ)
昨今は衛生環境に敏感。
スマートフォンは一説には「トイレよりも汚い」と言われていますからね。
日常的に何度も使用するスマートフォンはキレイにして使いたいものです。
自分は実際に試していませんが、丸洗い・消毒可能なのはarrowsシリーズの伝統。
精密機械は水気に弱いとはいえ、特に問題は起きないでしょう。
普通に撮れるカメラ/マクロ撮影も
スマートフォンのメイン機能の一つがカメラ。
「arrows We 」のアウトカメラは2眼構造となっています。
性能は次の通り。
・約190万画素(マクロ)
いくつか写真を撮ってみました。
最大8倍までズームできます。
花を撮ってみるとこんな感じ。
夜はこんな感じ。
室内のぬいぐるみを撮るとこんな感じ。
すべてデフォルトの設定です。
全体的にキレイです。
ただズームは粗め。
また夜景は電灯は白飛びしてしまっています。
黒つぶれも多いですね。
カメラ性能もあまり高くありませんのでこのぐらいが限度でしょうか。
でもまあこだわらなければ「普通に」撮れますので問題は少ないでしょう。
また「arrows We 」はローエンドスマホとしては珍しくマクロレンズを搭載。
被写体に近づいて撮る「マクロ撮影」(接写)もできます。
カメラ起動後、チューリップマーク(マクロモード)を選択すると撮影できますね。
※通常は山マーク(広角モード)。
ぬいぐるみをマクロ撮影してみるとこんな感じになりました。
※ブログ上に載せるために実際の写真より写真サイズを小さくしています。
そのため実際の写真とブログに載せてある写真は見え方が異なる場合があります。
ちなみにインカメラは約500万画素です。
またモードの一つに、写真補正&加工アプリ「Adobe Photoshop Express」も組み込まれています。
そのためデフォルトカメラよりもキレイな写真にすることもできますね。
au版なのでau回線推奨
「arrows We 」は4G・5Gのネットワークに対応。
5Gはsub6のみ対応となっており、ミリ波には非対応です。
自分が購入した「arrows We」は、はじめに紹介したように「au版」。
「arrows We」は他に、ドコモ版、ソフトバンク版があり、対応のネットワークはそれぞれで最適化されています。
そのため今回のau版「arrows We 」(FCG01)の場合は、au回線での使用推奨ですね。
他の回線ではSIMを入れても圏外になってしまう可能性があります。
au系SIMを安く使いたい場合は、サブブランドの「UQモバイル」がオススメでしょう。
月額1,628円(税込)~という安さで利用できます。
UQモバイルの基本情報
「arrows We」・まとめ
今回は「arrows We 」(FCG01)をレビューしました。
現在(2023年2月)より約1年2ヶ月前の発売ですが、なんと価格は7,980円(税込)。
超お手頃です(回線契約なしの未使用品)。
本体デザインも中身もシンプル。
しかし不親切ではなく、誰でも使いやすくなる工夫もされています。
Android 12になってもワンタップでWi-Fiがオンオフできたり、「スライドイン機能」などによりどんな状況でも即座に他のアプリを起動できたり。
arrowsシリーズの伝統、泡ハンドソープでの丸洗いやアルコール除菌もできますしね。
売上No.1になるのも頷けるスマートフォンです。
ただ処理性能は低いのでゲーム等の重いアプリをよく使用する場合は向きません。
まあ価格を抑えるためなので、これは仕方ないですね。
それでも最低限の性能はありますので日常生活をする上では特に困らないでしょう。
「arrows We 」は「普通」を極めたスマートフォンでした。
参考:「arrows We」スペック
機種名 | arrows We |
メーカー | FCNT |
発売日 | 2021年12月3日 ※UQモバイル:2021年12月24日 |
OS | Android 11 (初期) |
CPU | Snapdragon 480 5G (オクタコア(2.0GHz+1.8GHz)) |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB |
メインカメラ | 約1,310万画素(広角) 約190万画素(マクロ) |
フロントカメラ | 約500万画素 ※水滴ノッチ |
バッテリー容量 | 約4,000mAh |
画面解像度 | 1,520×720(HD+) |
画面サイズ | 約5.7インチ(液晶) |
サイズ (高さ×幅×厚さ) | 約147㎜×約71㎜×約9.4㎜ |
重さ | 約172g |
色 | au・UQモバイル:ローズゴールド / ホワイト / ブラック ドコモ:ネイビー / ホワイト / パープル / レッド ソフトバンク:ターコイズ / ブラック / ホワイト |
ネットワーク | 4G・5G(sub6) ※各キャリアでそれぞれの回線推奨 |
その他 | おサイフケータイ(FeliCa):対応 防水防塵耐衝撃:対応 ※泡ハンドソープでも洗える ※アルコール除菌も可能 microSD:対応(最大1TB) ワンセグ・フルセグ:非対応 ワイヤレス充電:非対応 イヤホン端子:あり 生体認証:指紋認証 シングルSIM |
価格(税込) ※発売当時 | au・UQモバイル:26,180円(一括) ドコモ:21,450円(一括) ソフトバンク:27,360円(一括) 2023年2月20日現在は以下の価格でも買える au・UQモバイル:7,980円~ ドコモ:9.980円~ ソフトバンク:9.980円~ ※いずれも「じゃんぱら」での価格 他にも「楽天市場」「イオシス」などで購入可能 |
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